【大丸別荘】レジオネラ菌で死亡例もある!症状・感染対策を調査!

福岡県筑紫野市の老舗旅館「大丸別荘」にてレジオネラ菌が検出されたことが明らかになりました。

「大丸別荘」では、週に1回実施する必要のある大浴場の湯を年に2回しか交換しておらず、物議を醸しています。

自宅のお風呂でもほぼ毎日お風呂の湯を変えている人が多いので、これがいかに非常識なことなのかは読んだだけでもわかるでしょう。

そんな中、「大丸別荘」では、消毒用の塩素の注入を怠り、保健所の調査では基準値の3700倍のレジオネラ菌が検出されたと言います。

実際にレジオネラ菌とはどんなものなのか、またレジオネラ菌による死亡例もあるとのこと。

これから温泉に行く人も心配になりますよね。

そんなレジオネラ菌の症状や感染対策についてまとめてみました。

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【大丸別荘】レジオネラ菌検出

福岡県筑紫野市の老舗旅館「大丸別荘」にて基準値の3700倍レジオネラ菌が検出されました。

 

 

2月24日、福岡県筑紫野市の老舗高級温泉旅館「大丸別荘」が、年に2回しか浴場の湯の入れ替えを行っていたかったことが明らかになった。さらに、塩素の注入も怠っており、基準値の最大3700倍ものレジオネラ属菌が検出されていたことも報じられた。

引用元:Yahoo!ニュース

「大丸別荘」の報道をまとめると…

 

大丸別荘報道まとめ
  • 年に2回の休館日しか浴場の湯の入れ替えをしていなかった
  • 福岡市公衆浴場法施行条例では「完全換水」を週1回行う規定がある
  • 塩素濃度を1リットルあたり0.4ミリグラム以上にする必要がある
  • 大丸別荘の大浴場の湯は塩素の注入を怠っていた
  • 2019年から続いてたと見られている
  • 大丸別荘の山田真社長は「源泉掛け流しでお湯が入れ替わっているので大丈夫」だと思っていた

 

報道だけ見るとゾッとしますよね…

 

 

老舗旅館の「大丸別荘」は1865年創業で昭和天皇も泊まったことがあるという歴史ある旅館です。

 

そんな大丸別荘ですが、2023年2月24日、複数の施設を立ち寄った来訪者からの体調不良を受けて医療機関を受診した際に、レジオネラ菌が検出され、この問題が発覚したそうです。

レジオネラ菌で死亡例も

 

レジオネラ菌と聞いただけでも、危険に感じると思いますが、過去にはこのレジオネラ菌で死亡例もあったそうです。

温泉といえば、気持ちよく入るものですが、意外とその死亡例は多いようです。

 

  • 平成12年3月 静岡県掛川市の温泉利用の入浴施設で、23人感染・2人死亡
  • 平成12年6月 茨城県石岡市の総合福祉センター内の入浴施設で、42人感染・3人死亡
  • 平成14年1月 東京都板橋区内の銭湯で1人感染・死亡
  • 平成14年7月 宮崎県日向市の温泉利用の入浴施設で295人感染・7人死亡
  • 平成15年1月 石川県山中町の温泉利用の入浴施設で1人感染・死亡

 

一番最近で話題になったのは、2022年3月14日、兵庫県神戸市にて…

神戸市は14日、日本郵政が運営していた有馬温泉のホテル「かんぽの宿 有馬」(神戸市北区有馬町)を利用した兵庫県内の70代男性2人がレジオネラ属菌に感染し、うち1人がレジオネラ肺炎で死亡したと発表した。別の男性も同様の肺炎を発症し通院中だが、快方に向かっているという。

引用元:神戸新聞

 

「かんぽの宿 有馬」は有馬温泉名物の金泉ではなく、水道水の浴槽から基準値を超えるレジオネラ菌が検出されたと言います。

身近にこうゆうことがあると怖いですね。

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レジオネラ菌の症状・感染対策とは

 

レジオネラ菌のに感染した場合の症状、もし感染したときにどうすればよいか、対策などをまとめてみました。

そもそもレジオネラ菌とは…

 

レジオネラ菌とは

自然界(河川、湖水、温泉や土壌など)に生息している細菌で、感染するとレジオネラ症を引き起こします。レジオネラ属菌は現在までにおよそ60種類が知られており、その中でも、レジオネラ・ニューモフィラは、レジオネラ肺炎を引き起こす代表的なレジオネラ属菌の1種とされています。

引用元:厚生労働省

意外と身近な菌ですね。

特に、不潔な状態など、山奥の整備されていない畑、不衛生な温泉施設に多いようです。

レジオネラ症の症状とは

 

レジオネラ菌に感染したときには「レジオネラ症」と言われます。

レジオネラ症に感染した症状として…

「レジオネラ症」症状
  • 潜伏期間:2~10日
  • 病型:レジオネラ肺炎(重症)ポンティアック熱(軽症)
  • 症状:
  • レジオネラ肺炎(重症の場合):全身倦怠感、頭痛、食欲不振、筋肉痛、咳や38℃以上の高熱、寒気、胸痛、呼吸困難、まれに心筋炎、意識レベルの低下、幻覚、手足が震える、下痢
    (※適切な治療が行われなかった場合死亡にいたる例もある)
  • ポンティアック熱(軽症):突然の発熱、悪寒、筋肉痛
    (※一過性のものがほとんどで自然治癒することが多い)

 

潜伏期間が長くても10日だと、レジオネラ症になったときの症状が続くと辛いですね。。

重症化したときの死亡例もあるとのこと、、

高齢者など免疫力が弱ってる人にとっては怖い感染症ですね、、

 

また感染リスクが高まる事例として

  • 大酒家
  • 喫煙者
  • 透析患者
  • 移植患者
  • 免疫機能が低下している人

などの人も重症化する可能性が高いと言われています。

レジオネラ症の治療

もし、レジオネラ症に感染した場合の治療は、細菌感染症なので、抗菌薬が効果的だそうです。

 

ですが、最も大事なことは早期診断・早期発見が重要とのこと。

 

温泉などに行ったあとに、上記の症状が出ている人は、早めに病院で診察してもらった方が良いですね。

ちなみに現在は、予防できるワクチンは開発されていないとのこと。

感染事例が少ないためだと思いますが、少し心配になりますね、、

レジオネラ菌の感染経路とは

レジオネラ菌は主にエアロゾル(細かい霧など)による吸入が感染経路のことが多いようです。

 

 

レジオネラ菌の感染経路
  • エアロゾル感染:レジオネラ属菌に汚染されたエアロゾルを吸入することによって感染
  • 吸入・誤嚥による感染:温泉浴槽内や河川で溺れた際に汚染された水を吸引・誤嚥したことによる感染
  • 土壌からの感染:レジオネラ属菌が汚染された腐葉土の粉じんを吸い込んだことが原因と推定される感染

 

ちなみに、レジオネラ菌は人から人へは感染することはないそうです。

 

 

「大丸別荘」は大浴場の湯の交換を怠ったことで、エアロゾル感染した可能性が高いですね。

ちなみにレジオネラ症が発生しやすい時期は7月や9月に多く、温泉施設の利用が多くなったり、旅行のツアーなどの関係で増加すると見られています。

レジオネラ菌に対する感染対策

今回の「大丸別荘」レジオネラ菌が検出された件で、温泉へ行きにくくなった人もいるのではないでしょうか。

もし、レジオネラ症に感染したとしても適切な対策を取れば大丈夫とのことですので、情報をまとめてみました。

 

感染した場合は、先程も書いた通り、病院で診断してもらい、薬で対応してもらうのが最優先になるでしょう。

 

今回の「大丸別荘」の件は、施設側の不備でしたが、実際にこのレジオネラ菌は

自宅のお風呂でも発生する可能性がある

とのこと。

 

そのため、自宅の浴槽を清潔に保つことが基本の対策になります。

特に浴槽の中の温度は高く細菌にとっては栄養分になっているそうです。

 

出典元:大津市

 

たまに見かける「ぬるぬるした膜」がその温床と言われる「生物膜(バイオフィルム)」です。

この生物膜の中がレジオネラ菌が寄生するアメーバなどが繁殖しやすい環境となっています。

その生物膜の中で増殖したレジオネラ菌が浴槽に流れ込んで人に感染するそうです。

 

出典元:大津市

 

さらに、このレジオネラ菌ですが、単に塩素などで消毒したとしても効果はないそうです。

 

レジオネラ菌を繁殖させないために大事なことは…

  • 浴槽、循環ろ過装置及び配管を徹底洗浄・消毒
  • 再び生物膜ができないよう水質の管理を徹底

することだそうです。

 

循環ろ過装置は逆洗などで汚れを排出し、配管を含めた洗浄と消毒を一定期間ごとに行うと良いそうです。

また、排水口の髪の毛のつまりなども、毎日清掃し、垢やぬめりを取っておくことも大切になります。

 

レジオネラ菌を繁殖させないようにするには水質の管理を徹底することが大事になりますので一覧でまとめてみました。

 

レジオネラ菌繁殖感染対策一覧
  • 浴槽水は毎日必ず換水する
  • 浴槽は毎日清掃・洗浄し、内部の髪の毛や垢・ぬめりを除去する
  • 浴槽水の消毒は、当面は塩素剤を基本とする。
  • 循環浴槽水やオーバーフロー水などの再利用水は、シャワーや打たせ湯に使用しない。
  • 入浴する前は、浴槽に入る前にあらかじめ体の汚れを落とすようにする。
  • 1年に1回以上、浴槽水のレジオネラ属菌について自主検査を行う。

 

今回の「大丸別荘」の件で、レジオネラ菌に対しての怖さを知りましたが、実際に亡くなるケースもあるとのことで、身近でも気をつけなければいけませんね。

【大丸別荘】レジオネラ菌で死亡例・症状・感染対策まとめ

いかがでしたでしょうか?

「大丸別荘」の問題は、老舗旅館だけに、大きな事例に発展してしまったと思います。

 

特に温泉街がある町などでは、問い合わせや利用者数の減少など影響も大きく出るのではないでしょうか。

 

レジオネラ菌について知らないことが多かったですが、改めて、感染したときの症状や対策について学ぶことが出来ました。

自宅の浴槽でもレジオネラ菌の繁殖が起こり感染することもあるとのことでしたので、お風呂掃除は徹底していきたいですね。

 

自宅であれば自己責任になりますが、今回の「大丸別荘」の件では、利用者が多数いる温泉という立場上、決してやってはいけない問題だったと思います。

 

これを機に改善したとの報告もありますが、老舗旅館の看板の汚名返上となるまでには時間がかかるかもしれませんね。

また「大丸別荘」やレジオネラ菌のことについて、新しい情報が入りましたら追記していきたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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